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原題:The Lost Weekend
101分

 売れない小説家のドン・バーナムは重度のアルコール中毒だった。どうしても酒が呑みたいという理由で酒を窓の外に隠すほどだが、それも兄に見つかってしまう。兄と恋人は彼を心配しているのだが、彼は酒を呑めないストレスで苛立ってばかりいる。この物語は中毒症状の男がひたすら酒を求め、泥沼に沈み、道を踏み外す描写が続く。起承転結で言えば承のまま続き、静かな転換を迎えて結末へと繋がるのだ。

 最近はなるべくネタバレにならない範囲で少しばかり文字数の多い感想を心掛けていたものだが、この映画はあっさりした説明でもネタバレになってしまう。キーアイテムを触れればそれが全てに影響し、印象的な台詞がどこかへと続く。ビールでも呑まないとタイプ音も重く、さてどこをどう伝えたものかと悩んでしまう。

 アルコール中毒の症状が悪化していく過程と彼の静かな変化。時折入る回想と変わらない姿。人が駄目になっていく様子を描いた作品としては良いのかもしれないが、ひたすら悪路を突っ走っていく主人公を見ているのは辛くもある。作中の曲もおどろおどろしく、これはもはやホラーではなかろうか。

 この映画を楽しめる人は、様々な展開を思い描ける人だろう。ここでもし彼が酒を断っていたらという前提で未来を想像したり、ここまで悪化する前に彼女がなんとかできていたらと考えてみたり……しかしどれもこれも結局は酒である。要はこの作品にとって酒は切り離せず、主人公自体を代えるしかないのだ。なんとも哀れである。

〔 663文字 〕 編集

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